『足が機能する』というのはどういうこと?
- 西尾赳範
- 2018年2月24日
- 読了時間: 8分
そもそも「足が機能する」とはどういうことなのでしょうか?ここではその説明と簡単なテスト方法について述べています。まず、簡単なチェックをしてみましょう。

各テスト、左右で同じくらいできているのであれば対称性がありますから、比較的バランスのとれた状態であると言えるでしょう。
左右で違いがあると、非対称性ですので姿勢もそうですが、歩き方でスムースな歩き方にならないので疲れやすくなります。
1はつま先の向きを見ています。理想は時計でいうと11:05〜10:10の方向に向いてることが望ましいです。
つま先が開きすぎても、内側に向きすぎても問題が出てきます。問題とは足そのものに痛みが出る、というよりは膝や腰に痛みが出ることが多いです。
理由は足趾(足のゆび)がうまく使えず、膝の柔らかなサスペンションの動きができなくなるからです。
2は1に通ずるところもあります。先天性(生まれつき)脊椎側湾症の場合もありますので、必ずしも足が機能していない!とは言い切れません。
3は重心を捉える力があるかどうか、そして足趾(足のゆび)が働くかどうかを見ています。それ以外にも足部の変形(扁平足、ハイアーチなど)があってもバランスを取るのが難しくなります。
実際に簡単なテストをしてみて、左右で違いが出ましたでしょうか?バリバリスポーツをしている人でも左右差が出ることはよくあることです。ですので、うまくできなかったからといって心配する必要はありません。
人は機能が低下した箇所を補ってバランスを取っていきます。だから足趾(足のゆび)がうまく使えなくても歩くことができます。多少弊害が出ますが。
しかしこの「多少弊害が出る」のを少しでも軽減し、快適な日常を送れるようにする必要があります。多少弊害が出る状態でずっといると、それが積み重なり、気付いたら取り返しのつかない状態になりかねません。
「足が機能している」とはどう言った状態でしょうか?
足は身体全体を通して、どのような働きをするのでしょうか?立って、歩いて、目的地に到達する。これは一般的な足の機能ですね?
しかし、これこそとても重要な機能だと私は考えています。その大事な機能の他に、足はさまざまな機能を発揮します。例えば、、、
地面の傾きに対して足が順応して、身体を真っ直ぐに安定させたままにする
膝、股関節と一緒にサスペンションの働きをする
血流を全身に循環させるためのポンプの働きをする(心臓の手助けをする)
重心を捉えて、楽に立ったり運動したりする
脳の発育に大きな影響を与える(認知症予防になる)
1.地面の傾きに対して足が順応して、身体を真っ直ぐに安定させたままにする
地面が傾いていたり、デコボコしていても、足が見事にその形に順応するので、上半身はほとんど影響を受けることなく歩くことができます。



ということは、足部の関節の可動域が怪我などにより、狭くなっていたりすると、地面に順応できなくなるため、上半身にまで影響を与えることになります。それは腰痛や背中の痛みなどに繋がっていきます。
2.膝、股関節と一緒にサスペンションの働きをする
下肢(脚のこと)全部がサスペンションの役割をして、上半身に衝撃をいかないようにしたり、上半身が傾かないようにします。
まるで高速道路を走っている車に乗っているような状態を想像していただければいいでしょう。速く走っても、乗っている人はほとんど下からの衝撃を感じることはありません。
快適に乗っていられるのは、サスペンションのおかげなのです。身体も同じで内臓や脳が快適に過ごせるように、衝撃、振動、動揺、、、そういったものを軽減させます。
サスペンションの動きをしているな〜と思う動きがあります。それは『日本舞踊』や狂言の『烏(カラス)飛び』です。
日本舞踊の動きはちょっと不自然な部分がありますが、上半身がブレずに脚を動かしている、という面では参考になるのではないでしょうか。

烏(カラス)飛び
野村萬斎のバランス能力はとても高いと思います。片足立ちやジャンプからの着地がピタッ!と止まるところなどを見ると一目瞭然です。
早送りにすると、上半身のブレの少なさがよくわかります。これらの動きは足が機能すると、膝や股関節も連動して働くようになります。
車でいうと上半身が車体で、下半身がタイヤやサスペンションといった感じです。いかにして日常の動作で上半身への振動、動揺を少なくしていくか。足にまで意識しないと難しいと気付くかと思います。
3.血流を全身に循環させるためのポンプの働きをする(心臓の手助けをする)
「足は第2の心臓」であると、よく言われます。それは心臓のポンプ作用と同様の働きをふくらはぎや足裏がするからです。
液体は常に重力に任せて下へ下へと向かいます。下に流れた液体(ここでは血液)を再度頭の方へ戻すためには、下から液体を押し上げるポンプの力が必要になります。
それがふくらはぎや足裏の筋肉なのです。そのため、ふくらはぎや足裏の筋肉がカチコチに固まり、または筋肉が弱り、ポンプの働きができなくなると様々な弊害が出てきます。
【筋肉が固い状態】
常に力が入っていると、筋肉は引き締まりますが、ポンプ作用にはなりづらいため、全身に血液を流すには力が弱いです。さらに足がツリやすい状態になります。
【筋肉が弱い状態】
筋肉は緩んでいます。しっかり溜めて、あとはぎゅっと力が入れば血液を押し上げるのですが、そのぎゅっと力を入れる力が弱いので、溜め込んでしまうのです。
うっ血状態になります。この状態が続けば、例えば、”下肢静脈瘤”になりやすくなります。血管がボコボコ出てくるあの症状です。
下肢静脈瘤は筋肉がガチガチでもなることはありますが、よく見かけるのは筋肉が弱って緩んでいる状態の方が多いです。
この筋肉によるポンプ作用は、筋肉の『弾力性』が重要です。全身の筋肉に言えることではありますが、特にふくらはぎや足裏は「餅のような弾力性」であることが理想的です。
4.重心を捉えて、楽に立ったり運動したりする
足裏には『メカノレセプター』という圧力センサーが多く存在します。それにより、「今、どの辺りに体重が乗っているのか」というのが無意識のうちに感じ取ることができるのです。

メカノレセプターが特に多い位置
しかし、皮膚が乾燥したり、筋肉が弱ったり、怪我をしたり、他にも何らかの原因で機能が低下してしまうと、そのセンサーの働きも鈍ってしまいます。
どこに体重が乗るかで、各関節の位置が変わります。そうすると筋肉の働きが変わります。筋肉がバランスよく付いていなければ、どんどん体は歪んでしまいます。
歪みを防止するためにも、重心をちゃんと捉えることができるのが条件です。そのためには足のセンサーである『メカノレセプター』の働きは必要なのです。
5.脳の発育に大きな影響を与える(認知症予防になる)
近年では、歩くの困難になっている人が認知症になっていく、記憶力が低下するといった、脳への影響を示唆する論文が増えてきています。
そのことからも、歩くことと脳の機能は密接に関係していると言えます。現代では、足の丈夫さと子供の発育問題にも発展しています。
歩く量が激減し、足が弱り、フラフラする子を始め、姿勢が歪み、落ち着かなくなったり、情緒不安定だったり、学習能力の低下したり、社会性の低下だったり、、、
足と精神的な症状も密接に関係していると私は考えています。本気で小児から足の発育を助けるように履物を始め、履き方の普及も努めていきます。
足に合った履物を正しく履くことができたら、自動的に正しい歩行になります。わざわざ意識する必要もありません。
そのようなできる限り自動化していける環境を作っていくため、正しく靴を選び、正しくその靴を履くこと。
このちょっとしたことの積み重ねが大きな結果となって表れてくると、2000名以上の方々の足と深く関わってきて、そう思いました。
『正しく靴を選び、その靴を正しく履くこと』
たったこれだけなのに、日本に限らずアジア圏の人たちはできていないのがほとんどです。欧米の多くの人たちは正しく靴を選び、正しく履いています。
歩行スピードの差から、経済的な生産性にも大きく差が出ていますし、足と精神的な関係、足と生産性の関係、足と脳の密接な関係、、、足はその方の人格を形成すると思います。
ご自身の足の状態から、正しく靴を選ぶってどういうこと?正しく靴を履くってどういうこと?って思いましたら、実際に私とお話をしましょう。
ご相談は無料でしております。お話をして、実際に足の計測をしたり、歩行分析をしたりしてカルテを作成する『初回カウンセリング』も承っています(2018年3月末までオープンキャンペーンとして初回カウンセリングは無料でしております)。
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